[静かな空を求めて] 第2次新横田基地公害訴訟原告団

地裁判決を受けての声明

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地裁判決を受けての声明

2017.10.11

声 明

2017(平成29)年10月11日

第2次新横田基地公害訴訟 原告団
団長 大野芳一
第2次新横田基地公害訴訟 弁護団
団長 関島保雄

 本日、東京地方裁判所立川支部において、第2次新横田基地公害訴訟の第1審判決が言い渡された。
 第2次新横田基地公害訴訟は、1078名の横田基地周辺住民が、国を被告として、横田基地を離着陸する米軍機及び自衛隊機の夜7時から朝7時までの飛行差止めと損害賠償を求めて提訴したものである。これに対し、本判決は、防衛施設庁による航空機騒音区域指定(以下「コンター」という)でWECPNL(以下「W値」という)75以上の地域に居住する原告について総額約6億円をこえる損害賠償を国に命じる一方で、米軍機等の飛行差止めや将来に亘る損害賠償請求を退けた。
 本判決が損害賠償請求を認めたことにより、W値75以上の地域においては、米軍機等により受忍限度を超える違法な騒音による被害が広く生じていることが改めて認定されたことになる。また、本判決は、夜間早朝の飛行制限に関する日米合意がなされたあとも四半世紀にわたって、合意内容が遵守されていない実態を認定し、騒音による権利侵害の抜本的解決を放置してきた国の怠慢を厳しく断罪した。賠償額も不十分ではあるが、前回訴訟から一定の増額がおこなわれた。
 他方で、本判決は、米軍機の運航は、国の指揮・命令が及ばない「第三者の行為」であるとして、実体的な判断に立ち入ることなく差止請求を退け、自衛隊機の飛行差止請求についても民事訴訟としては認められないという理由を以て訴えを却下した。騒音被害の原因である米軍機等の飛行差止めは、住民らの悲願であるが、本判決は、家族団らんのひとときと安らかな眠りを守って欲しいというささやかな願いにさえ応えなかったものであり、被害の根本的救済に向けた司法の役割を放棄するものと言わざるを得ない。
 また、本判決は、原告らの将来に亘る賠償請求を排斥した。かかる判断は、日本で初めて米軍機の騒音が違法であると判断した1981(昭和56)年7月13日の旧横田基地訴訟の第1審判決から一貫して騒音の違法性が裁判所で認められてきたこと、そして、その違法状態が過去から現在将来へと継続している事実から不当に目を背けるものである。差止請求を退けたことと併せ考えれば、本判決は違法な騒音被害の放置に加担するものとさえ言いうる。
 さらに、本判決は、2005(平成17)年のコンター「見直し」により、W値75未満とされてしまった地域に居住する原告らの賠償請求を排斥した。これらの住民も、「見直し」前と同じく苛烈な騒音に苦しめられているにもかかわらず、本判決は、国が一方的に縮小したコンター図を、漫然と受忍限度を画する指標として採用したものであり、その不当性は明らかである。
 本判決は、騒音の違法性を認めた点で一定評価しうるものの、総じて従来の最高裁判決や過去の他基地訴訟の内容を無批判に踏襲したものであり、長期に亘る深刻な騒音公害の司法的解決を切望する原告ら住民の信頼に背くものと言わざるを得ない。
 第2次新横田基地公害訴訟原告団・弁護団は、「静かな空」を取り戻すその日まで、被害の根本的救済を司法に迫り、全力を挙げて闘い続けていく所存である。

以上

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